井尻寮とは九州大学支配下の自治寮なる絶滅危惧種の寮である。しかし、自治寮保護条約なるものは存在せず、保護されるどころか大学から迫害される一方。生活環境は嘘でも良いとは言えないが、寮に最適化された人種なら住めば都だ。むしろ、寮に適さない人種は何者かの陰謀によってか人知れず消えていってしまう。井尻寮民はなんと月1万円もかけずに、七畳半を我が物とすることができる。九州に左遷された貧困学生にとって、安いは正義なのだ。プライドなんてドブに捨てておけ。貧困学生にとってプロイドなんて、フロイトの夢分析くらい無意味だから。
寮にいると気の合う寮友と会いたいときに会えるし(気の合わない人も嫌でも会える)、講義中も部屋にこもって不登校一人暮らしごっこするのも容易い。寮のみんなと戯れるのもよし、社会に適応して寮から出て行くものよし(本当に適応できているのかは要検証)。極めてフレックスな暮らしを実現できるのが寮生活というわけだ。
「社会が悪い、時代が悪い、だから自分は悪くない」というのが、とある平成最後のヘッポコ寮長の持論であった。どんな暮らしをしようが、自分の勝手なのである。誰も責任は取ってくれないが、そもそも責任なんてあってないようなモノなので、考えなくてよろしい。
下水道問題
下水道が老朽化で根本的に問題があるものの、学務課に相談してもどこ吹く風である。下水道大規模工事をするお金はどこから湧いてくるのか。大学のお財布事情はシビアなのである。
貼り紙
どこからともなく何かが貼られ、剥がされていく。
ゴキブリ問題
一部の寮生はゴキブリとお友達である。仲が良いので、ゴキブリとの鬼ごっこに余念が無い。寮の至るところに、スプレーらしき遊び道具が配備されている。どこでもいつでも遊べるようにという配慮からだ。また、ゴキブリさんは遊び終えると疲れるのか、寮生と共におやすみする。
移動手段
寮内での公共交通機関と言えば、スケボーとキックボードである。とある生産性至上主義者が整備したらしい。なんと、これらは無料でいつでも利用できるのだから驚きである。しかし、利用者はほとんどいない。もし見たとしたら、それは筆者本人だろう。
運営費もかからず、燃料も消費しないナウでエコロジカルなシステム。
追記:誰も使わないし邪魔ということで撤去してしまったのである
あとがき
筆者はいろいろ問題があって、寮から出ないといけないことになってしまったのである...
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