世の中には2種類のバイトがある。「おすすめできるバイト」と「おすすめできないバイト」である。愚痴を垂れ流しながらおすすめできないようなバイトを、辞めづらいからという謎の圧力を自己増殖させている学生もいるが、1ピコメートルも自分の利益にならないので、そのような輩はあんぽんたんという他ない。何か自分にとって救いになる要素が一つでもあればおすすめできなくとも、そのバイトを続ける意義があるというものだ。ある酒好きオタクの友人は重労働かつ安時給の居酒屋という魔境であくせく働くが、そのインセンティブは勤務後に飲める各地の銘酒であり、それはまさに彼にとってお酒天国である。
おゆとりバイトとは、おすすめできるバイトに属し、その中でも楽して稼げる代物のことをいう。感覚的にいうと、「こんなバイトばっかりやってたら他のバイトするの馬鹿馬鹿しくなってくるよー」みたいな。ゆとり至上主義者である我々のためにあると言ってもよろしい。自分がこれまで経験した、そんなおゆとりバイトを紹介していく。
放送局バイト
福岡にある某放送局のバイト。単発で、それほど多くお仕事は回ってこないものの、時給はかなりよろしい。さすがテレビ局、金持ってんなぁと思うほど。相場は2000円以上、3000円未満。おまけで、弁当とか余ったものをくれる時も多々ある。
上記の写真の時のお仕事は、祭り終了後の無数のあんどんの灯りをひたすら消して、軽トラに山ほど積んで片付けるという内容であった。
井尻寮の先輩が代々引き継いでいるバイトのようで、最初にコネを作ってくれた人はどんな人だったのだろうか気になる。
家庭教師
正直、家庭教師は運ゲーである。家庭によって全然違うし、会社によっても金額や手続きの違いがあって一概にいいとは言えない。28歳の大学2回生の友人は、生徒がマンツーマンなのに寝るという究極奥義を繰り出したため、それを捌こうと親に相談した挙句、口論になり収拾がつかなくなり辞めてしまったらしい。かという自分も、生徒の成績があまりに芳しくなく、やる気も感じられなかったため、塾を勧めて自ら退いたこともある。
しかし、当たりの時はめっちゃ当たり。時給高いし、報告も月一で写真送るだけだし、生徒優秀だし、親御さん優しいし、家もキレイだし。バイトというより、お菓子食べに行くついでに教えてる感覚である。
優秀な学生は企業に属さずフリーでやる人もいるだろう。まぁ、ぶっちゃけ稼ぎの3割程度企業に抜かれてる訳だから、その方がよろしい。自分も一時期フリーでやっていたが、口約束なんですぐにお呼ばれされなくなってしまったわけだが...。
某ベンチャー企業
とある有望学生ベンチャーのバイト。業務内容は守秘義務で言えないが、Netflix見ながら作業できるくらいゆとりのある業務とだけ言っておこう。とあるマンションの一室がバイト専用のワークスペースになっていて、いつでも寝られる環境も整っている。まぁ、そりゃただのマンションの一室だからネ。ほぼ身内で成り立っているので、とやかく言われる心配がなくてとっても気楽。福岡の最低賃金の1.5倍以上もらえるし、超フレックスで不満のかけらもない。フレックスすぎて、よなよなペチンペチンしそうなほど。この会社の代表には感謝してもし切れない。
だが、今や会社の情勢も変わり不規則な学生バイトなぞに任せている場合ではないので、パートのおばさま方を雇い安定した業務になってしまい、自分たちの居場所はなくなってしまったのだ。まぁ、しかるべきだよね。
学内バイト
たまに学生にまわってくる、大学からのバイト。その数あるバイトの中から、おゆとりバイトを見つけ出せるのが優秀な学生とはよく言ったものである。誰が言ったかはわからない。コンピュータ室の掃除こそ、まさにおゆとりバイトと呼ぶのにふさわしい。週に一回、2時間掃除するだけの簡単なお仕事。しかし、2時間も何を掃除するというのかという疑問を持った人は実に鋭い。そう、ぶっちゃけそんなやることがないのである。いつも、30分あればお釣りが来るくらいすぐ終わる。あと、1時間半はランランルーするだけ。つまり、なーんにもしなくていいのだ。なんという学生フレンドリーなシステム。担当の先生も学科で一番ゆるーい人で、学生に対しての理解度の高い人だから、軋轢も摩擦もゼロ。まさに超電導状態である。「ゆるい」x「高い」x「楽チン」の三拍子がゆとり系バイトの特徴なのかもしれない。
塾
大学生ご用達のバイト。しかし、沼にはまってしまうことも少なくない。安い給料で、スーツ着て塾講師ごっこさせられて、残業させられて。そんなはずじゃなかった... 、と思った時点でやめ時である。別の塾に今すぐに乗り換えるのべきである。
塾は個人経営の方がいい。大手だと、あらゆるシステムが確立されていて息苦しいったらありゃしない。スーツ着なあかんし。個人経営の方がいいと言いつつ、どこもかしこもいい訳ではない。大阪にある吹田工業大学に通う友人は、個人塾に入ったが、そこは地雷だったという。時給は高いが、授業の準備はせなあかんわ、終わった後の掃除はせなあかんで、時間外労働に愚痴が向けられた。塾長は、学生のことなんて考えてなかったのである。学生はただの働きアリさんにしかすぎなかったというワケだ。
やはり、塾の良し悪しの判断基準は塾長の大学生に対する処遇である。時給を見るべきでない、その人柄を見るべきた。塾長が大学生を判断するのと同時に、我々も塾長を判断しなければいけない。時給が高くとも、厳しく、きつければ、ゆとり世代には致命傷となりうるからだ。
自分が働く塾は、服装は自由、授業の前準備をする必要がないので数分前に来ても問題ない。塾長は我々大学生をリスペクトしてくれている。塾長には大学生の息子がいるらしく、自分の息子にさせたいと思うやり方を実践しているようだ。「どうか私をあなたたち自身がさばいて欲しいと思うやり方で裁いて下さい。」という一節が示すように、バイトにおいても「どうか私をあなたたち自身が働きたいと思う環境で働かして下さい。」と言える。
塾長には、家庭で余った食材やレトルト食品をおすそ分けしてもらって、HiBiの家計を助けてもらっている。ありがたや。おゆとりバイトには感謝がつきものである。
機械学習エンジニアバイト
最もおすすめしたいバイトはこれである。音声認識エンジンに関する開発バイト。給料もそこそこよく、フレックスで好きなとき・場所で作業できて、会社に変な圧力をかけられることもない。しかも、作業内容も権限が与えられて自分主導で進めることができる。つまり、ただやらされてる感が少ない。さらに、フェラーリ買えるレベルの自社サーバーをある程度自由に触らせてくれる。サーバー周りの経験と知識は、基礎的なことなので意外と役に立つ。
ただ、自分で調査して考えることが求められるから、自発的に作業をする人じゃないと厳しいかもしれない。あと、pythonとかgitの知識がいるので、事前に学校か独学で学んでおく必要がある。自分の場合は、学校でpythonもgitもやってなかったので、独学だが、事前にCとかProcessingは授業でやっていた。なので、完全な独学イキリはできかねる。
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